日程 | 日本時間2020年10月4日(日曜)23時5分(発走予定) |
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開催 | フランス・パリロンシャン競馬場 |
距離 | 芝2400m |
格付け | G1 |
条件 | 3歳以上 |
斤量 | 3歳牡馬56.5kg4歳以上牡馬59.5kg牝馬-1.5g |
凱旋門賞2020
世界最高峰のレースとされる凱旋門賞2020。2018年から改修されたパリロンシャン競馬場でレースが行われるようになりました。今年は、欧州遠征中の日本馬ディアドラが出走を予定しています。データ傾向からは、印象を受けますが、どうなるでしょうか…。
配当
JRAで馬券が販売された2016~2019年の凱旋門賞の配当を見ると、直近3年連続で順当な決着となっています。ただ2015年度以前は、人気薄(海外オッズメーカー)の激走が目立つ波乱決着の多いレース。傾向が読めないため、あまり人気を気にしない方が良いかもしれません。
年度 | 馬連 | 3連複 | 3連単 |
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2019 | 1,560円 | 2,490円 | 32,990円 |
2018 | 590円 | 5,050円 | 10,850円 |
2017 | 1,550円 | 3,550円 | 10,600円 |
2016 | 13,800円 | 55,290円 | 380,060円 |
では以下、過去10年の凱旋門賞で3着以内に入った馬のデータをまとめました。よろしければご活用とご参考になさってください。2016~2017年は、フランス・シャンティイ競馬場で開催されています。
過去10年の1~3着馬の前走データ
年度 | 着順 | ゲート | 馬番 | 性齢 | 馬名 | 人気 | 前走 |
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2019重 | 1 | 3 | 2 | 牡5 | ヴァルトガイスト | 9 | フォワ賞(G2) 1着 |
2 | 9 | 8 | 牝5 | エネイブル | 1 | ヨークシャーオークス(G1) 1着 | |
3 | 1 | 12 | 牡3 | ソットサス | 3 | ニエル賞(G2) 1着 | |
2018良 | 1 | 6 | 10 | 牝4 | エネイブル | 1 | セプテンバーステークス(G3) 1着 |
2 | 15 | 19 | 牝3 | シーオブクラス | 3 | ヨークシャーオークス(G1) 1着 | |
3 | 9 | 6 | 牡5 | クロスオブスターズ | 9 | フォワ賞(G2) 3着 | |
2017重 | 1 | 2 | 17 | 牝3 | エネイブル | 1 | ヨークシャーオークス(G1) 4着 |
2 | 3 | 5 | 牡4 | クロスオブスターズ | 8 | フォワ賞(G2) 2着 | |
3 | 1 | 4 | 牡4 | ユリシーズ | 5 | インターナショナルステークス(G1) 1着 | |
2016良 | 1 | 12 | 10 | 牝4 | ファウンド | 3 | アイリッシュチャンピオンS(G1) 2着 |
2 | 11 | 4 | 牡4 | ハイランドリール | 9 | アイリッシュチャンピオンS(G1) 7着 | |
3 | 16 | 8 | 牡4 | オーダーオブセントジョージ | 8 | アイリッシュセントレジャー(G1) 2着 | |
2015良 | 1 | 14 | 16 | 牡3 | ゴールデンホーン | アイリッシュチャンピオンS(G1) 1着 | |
2 | 11 | 1 | 牡5 | フリントシャー | ソードダンサーインビテーショナルS(G1) 1着 | ||
3 | 5 | 13 | 牡3 | ニューベイ | ニエル賞(G2) 1着 | ||
2014良 | 1 | 3 | 8 | 牝4 | トレヴ | ヴェルメイユ賞(G1) 4着 | |
2 | 4 | 1 | 牡4 | フリントシャー | フォワ賞(G2) 2着 | ||
3 | 15 | 18 | 牡3 | タグルーダ | ヨークシャーオークス(G1) 2着 | ||
2013重 | 1 | 15 | 18 | 牝3 | トレヴ | ヴェルメイユ賞(G1) 1着 | |
2 | 8 | 6 | 牡5 | オルフェーヴル | フォワ賞(G2) 1着 | ||
3 | 9 | 17 | 牡3 | アンテロ | プランスドランジュ賞(G3) 1着 | ||
2012不良 | 1 | 6 | 10 | 牝4 | ソレミア | ヴェルメイユ賞(G1) 3着 | |
2 | 18 | 6 | 牡4 | オルフェーヴル | フォワ賞(G2) 1着 | ||
3 | 17 | 14 | 牡3 | マスターストローク | ドーヴィル大賞(G2) 1着 | ||
2011良 | 1 | 2 | 15 | 牝3 | デインドリーム | バーデン大賞(G1) 1着 | |
2 | 9 | 13 | 牝3 | シャレータ | ヴェルメイユ賞(G1) 3着 | ||
3 | 11 | 8 | 牝4 | スノーフェアリー | アイリッシュチャンピオンS(G1) 2着 | ||
2010重 | 1 | 8 | 13 | 牡3 | ワークフォース | Kジョージ6世&QエリザベスS(G1) 5着 | |
2 | 10 | 7 | 牡4 | ナカヤマフェスタ | フォワ賞(G2) 2着 | ||
3 | 3 | 20 | 牝3 | サラフィナ | ヴェルメイユ賞(G1) 3着 |
過去10年の凱旋門賞3着以内30頭中23頭を占めます。前走が3着以下だった7頭中6頭がG1レースに出走していました。
過去10年の凱旋門賞3着以内30頭中12頭を占めます。そのうち8頭が前走1着、3頭が前走2着、残る1頭が前走3着でした。なお前走2~3着だった4頭は、前哨戦フォワ賞に出走していました。
- 2018年3着クロスオブスターズ(前走フォワ賞3着)
- 2017年2着クロスオブスターズ(前走フォワ賞2着)
- 2014年2着フリントシャー(前走フォワ賞2着)
- 2010年2着ナカヤマフェスタ(前走フォワ賞2着)
過去10年の凱旋門賞3着以内30頭中12頭を占めます。そのうち昨年2着エネイブルを除く11頭が3~4歳でした。優勝馬では、7頭に及びます。なお牝馬以外の優勝馬3頭中2頭は、3歳牡馬でした。牝馬と3歳牡馬が優勝の有力候補と言っても良さそうです。
過去3着以内に入った日本馬
凱旋門賞で3着以内に入った日本調教馬は、以下の延べ5頭です。過去、日本調教馬は延べ26頭が凱旋門賞に出走していますが、優勝馬は1頭もいません。
年度 | 着順 | ゲート | 馬番 | 性齢 | 馬名 | 前走 |
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2013 | 2 | 8 | 6 | 牡5 | オルフェーヴル | フォワ賞(G2) 1着 |
2012 | 2 | 18 | 6 | 牡4 | オルフェーヴル | フォワ賞(G2) 1着 |
2010 | 2 | 10 | 7 | 牡4 | ナカヤマフェスタ | フォワ賞(G2) 2着 |
2006 | 3(失格) | 2 | 1 | 牡4 | ディープインパクト | 宝塚記念(G1) 1着(-0.7) |
1999 | 2 | 1 | 5 | 牡4 | エルコンドルパサー | フォワ賞(G2) 1着 |
ディープインパクト(2006年)を除くと、3着以内に好走した日本調教馬は前走フォワ賞で勝ち負けしていました。ナカヤマフェスタ(2010年)も勝ち馬から約半馬身差の2着という差のない競馬をしていました。今年の出走予定馬ディアドラは、データ傾向から厳しいところでしょうか。
予想
以下、簡単な考察と予想です。有力馬ガイヤース、マジカル、ラブが回避のうえ、直前にA.オブライエン厩舎の4頭も出走取消。少なくとも近年の中では、最も層が薄い凱旋門賞だと思います。無印にしていますが、タフな馬場さえこなせば、ディアドラも十分に馬券候補になりそうです。
昨年の凱旋門賞では、史上初の3連覇を阻止されるかたちで2着。今年は、手薄な相手になったという印象を受けますが、6歳牝馬が凱旋門賞3勝目というのも、かなり高いハードルにも思えます。敗れるとすれば、人気薄のG1馬が優勝する昨年のような決着があっても…。
過去好走例が多い3~4歳牝馬。さらに過去10年では、2010年~2014年に前走ヴェルメイユ賞出走馬が馬券圏内に好走しています。エネイブルを除くと、何が来てもおかしくないメンバーなので、ここはデータ傾向に期待して対抗評価にしました。
昨年の凱旋門賞3着馬。ここまで押さえるつもりは無かったのですが、今年のメンバーなら再度馬券圏内があっても良さそうです。昨年は、ジャパンとの3着争いとなりました。垂れそうで垂れず、ジャパンを抑えての3着でした。タフな馬場の実績もありますし、小波乱があれば…。
過去好走例が多い前走フォワ賞出走馬。2400m戦の適性には疑問が残る戦績ですが、今年はかなりタフな馬場になりそうですし、スタミナが活きるレースになれば、面白いタイプかもしれません。
結果
簡潔なまとめです。馬券的には、1着、5着、6着、7着でした。本命◎エネイブルは、6着でした。
着順 | ゲート | 馬番 | 性齢 | 馬名 | 人気 | 前走 |
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1 | 4 | 7 | 牡4 | ソットサス | 5 | アイリッシュチャンピオンステークス(G1) 4着 |
2 | 1 | 12 | 牡3 | インスウープ | 4 | パリ大賞(G1) 2着 |
3 | 7 | 1 | 牡4 | ペルシアンキング | 3 | ムーラン・ド・ロンシャン賞(G1) 1着 |
タフすぎる馬場(勝ち時計2:39.30)が影響したのか、少頭数ながら人気馬が飛ぶ波乱決着(3連単101,080円)でした。とにかくインコースの好位を周ってこないと厳しい印象の決着。11頭中6頭が審議対象となりましたが、逃げ馬不在の団子状態の隊列だったこともあり、実力通りの決着という感じではありませんでした。
押し出されるかたちで逃げることになったマイラーのペルシアンキングが3着に残るぐらいですから、稀に見るイレギュラーな凱旋門賞だったと思います。