日程 | 2016年10月30日(日曜日) |
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開催 | 東京競馬場 |
距離 | 芝2000m |
格付け | GⅠ |
条件 | サラ系3歳以上 |
斤量 | 定量(3歳56kg,4歳以上58kg,牝馬2kg減) |
出走数 | 18頭 |
天気 | 晴れ参考 東京競馬場 – ヤフー天気 |
例年、ハイレベルなメンバーが揃うG1「天皇賞秋2016」です。毎年、伏兵や穴馬の好走がありますが、基本的には強い馬しか来ません。伏兵や穴馬も終わってみたら、強い馬だったということが多いです。
過去10年の天皇賞秋の配当を見ると、3連単10万馬券超えは4回です。波乱か順当か読みにくいレースですが、馬券候補は中穴までで、3連単数万円~20万円ぐらいの決着という傾向が強いです。
- 2015年 109,310円
- 2014年 23,290円
- 2013年 14,310円
- 2012年 39,520円
- 2011年 214,010円
- 2010年 7,480円
- 2009年 102,110円
- 2008年 3,250円
- 2007年 183,380円
- 2006年 60,460円
では過去10年の前走データをまとめました。よろしければ、ご活用とご参考になさってください。
過去10年の1~3着馬の前走データ
年度 | 着順 | 馬番 | 性齢 | 馬名 | 人気 | 前走 |
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2015良 | 1 | 8 | 牡5 | ラブリーデイ | 1 | 京都大賞典(G2) 1着(-0.2) |
2 | 14 | 牡4 | ステファノス | 10 | 毎日王冠(G2) 7着(0.5) | |
3 | 16 | 牡4 | イスラボニータ | 6 | 毎日王冠(G2) 3着(0.2) | |
2014良 | 1 | 4 | 牡5 | スピルバーグ | 5 | 毎日王冠(G2) 3着(0.1) |
2 | 1 | 牝5 | ジェンティルドンナ | 2 | 宝塚記念(G1) 9着(1.2) | |
3 | 15 | 牡3 | イスラボニータ | 1 | セントライト記念(G2) 1着(-0.2) | |
2013良 | 1 | 7 | 牡4 | ジャスタウェイ | 5 | 毎日王冠(G2) 2着(0.1) |
2 | 9 | 牝4 | ジェンティルドンナ | 1 | 宝塚記念(G1) 3着(0.6) | |
3 | 6 | 牡6 | エイシンフラッシュ | 3 | 毎日王冠(G2) 1着(-0.1) | |
2012良 | 1 | 12 | 牡5 | エイシンフラッシュ | 5 | 毎日王冠(G2) 9着(0.6) |
2 | 4 | 牡3 | フェノーメノ | 1 | セントライト記念(G2) 1着(-0.2) | |
3 | 6 | 牡5 | ルーラーシップ | 2 | 宝塚記念(G1) 2着(0.3) | |
2011良 | 1 | 12 | 牡5 | トーセンジョーダン | 7 | 札幌記念(G2) 1着(-0.0) |
2 | 7 | 牡4 | ダークシャドウ | 2 | 毎日王冠(G2) 1着(-0.0) | |
3 | 8 | 牡4 | ペルーサ | 6 | 天皇賞春(G1) 8着(0.9) | |
2010稍重 | 1 | 2 | 牝4 | ブエナビスタ | 1 | 宝塚記念(G1) 2着(0.1) |
2 | 7 | 牡3 | ペルーサ | 4 | 毎日王冠(G2) 5着(0.5) | |
3 | 12 | 牡5 | アーネストリー | 2 | 札幌記念(G2) 1着(-0.3) | |
2009良 | 1 | 3 | 牡8 | カンパニー | 5 | 毎日王冠(G2) 1着(-0.2) |
2 | 2 | 牡5 | スクリーンヒーロー | 7 | 宝塚記念(G1) 5着(0.5) | |
3 | 7 | 牝5 | ウオッカ | 1 | 毎日王冠(G2) 2着(0.2) | |
2008良 | 1 | 14 | 牝4 | ウオッカ | 1 | 毎日王冠(G2) 2着(0.0) |
2 | 7 | 牝4 | ダイワスカーレット | 2 | 大阪杯(G2) 1着(-0.1) | |
3 | 2 | 牡3 | ディープスカイ | 3 | 神戸新聞杯(G2) 1着(-0.0) | |
2007稍重 | 1 | 1 | 牡4 | メイショウサムソン | 1 | 宝塚記念(G1) 2着(0.1) |
2 | 9 | 牡4 | アグネスアーク | 7 | 毎日王冠(G2) 2着(0.2) | |
3 | 6 | 牡6 | カンパニー | 6 | 関屋記念(G3) 1着(-0.6) | |
2006良 | 1 | 14 | 牡5 | ダイワメジャー | 4 | 毎日王冠(G2) 1着(-0.0) |
2 | 10 | 牡5 | スウィフトカレント | 7 | オールカマー(G2) 4着(0.0) | |
3 | 15 | 牡3 | アドマイヤムーン | 2 | 札幌記念(G2) 1着(-0.2) |
内枠が優勢です。過去10年の天皇賞秋では、1~4枠の馬の好走が多いです。東京芝2000mは、スタート直後にコーナーがあるので、外枠の馬が外々をまわされる展開になることが多いです。
過去10年の天皇賞秋3着以内30頭中27頭が3~5歳馬でした。6歳以上で馬券圏内に来たのは、リピーターの2頭でした。
- 2013年3着エイシンフラッシュ(牡6歳)
- 2009年1着カンパニー(牡8歳)
- 2007年3着カンパニー(牡6歳)
過去10年の天皇賞秋3着以内30頭中13頭を占めます。傾向としては、毎日王冠で差し追い込みが届かなかった馬が天皇賞秋で好走することが多いです。
春のG1から、ぶっつけ本番で好走した馬は延べ6頭いますが、ペルーサを除く5頭は天皇賞秋までにG1優勝経験がありました。ペルーサも前年の天皇賞秋で好走していることから、ぶっつけ本番で出走する馬は、G1実績のある馬に限定しても良さそうです。
- 2007年1着メイショウサムソン(天皇賞春、日本ダービー、皐月賞)
- 2009年2着スクリーンヒーロー(ジャパンカップ)
- 2011年3着ペルーサ(前年天皇賞秋2着)
- 2012年3着ルーラーシップ(クイーンエリザベスカップ)
- 2013年2着ジェンティルドンナ(ジャパンカップ、秋華賞、オークス、桜花賞)
- 2014年2着ジェンティルドンナ(ドバイシーマクラシック、ジャパンカップ二連覇、秋華賞、オークス、桜花賞)
前走毎日王冠&前走G1以外だった馬は10頭いますが、2006年2着スウィフトカレントを除く9頭が前走重賞勝ち馬でした。前走毎日王冠&前走G1の以外のローテでは、前走重賞勝ち馬が狙い目になりそうです。
- 2006年3着アドマイヤムーン(前走札幌記念優勝)
- 2007年3着カンパニー(前走関屋記念優勝)
- 2008年3着ディープスカイ(前走神戸新聞杯優勝)
- 2008年2着ダイワスカーレット(前走大阪杯優勝)
- 2010年3着アーネストリー(前走札幌記念優勝)
- 2011年1着トーセンジョーダン(前走札幌記念優勝)
- 2012年2着フェノーメノ(前走セントライト記念優勝)
- 2014年3着イスラボニータ(前走セントライト記念優勝)
- 2015年1着ラブリーデイ(前走京都大賞典優勝)
馬券予想
出走馬が決まりましたが、2016年もかなり楽しみなメンバーが揃いました。過去データからの注目は、「前走毎日王冠(差し・追い込み馬)」「前走G1出走馬(G1実績のある馬)」「4~5歳馬」です。データ的にはモーリスは劣勢ですが、好走はあるでしょうか…。
以下、簡単な考察と予想です。
強い逃げ馬が1枠1番に入りました。天邪鬼ですが、出来過ぎなので地雷ではないかと疑ってしまいますね。果たしてこれは勝ち負けを期待しても良いでしょうか…。
前走プリンスオブウェールズステークス2016(芝2000m)は、勝ち時計が2:11.38というコース形態と馬場状態でした。かなりタフな馬場だったと思うので、血統的にディープインパクト産のエイシンヒカリには向かなかっただけかもしれません。
昨年の天皇賞秋2015の敗因がハナに行けなかったことだとすれば、今回上手く逃げることができれば勝ち負け候補の1頭でしょう。ただ不安要素は3点あります。
- 前走海外休養明け(過去10年では、前走が海外レースというローテの馬はいません。)
- 相手関係(国内で勝った相手は、国内G1戦線では一枚下というメンバーです。)
- 逃げ(過去10年の天皇賞秋3着以内では、逃げ馬はダイワスカーレットのみです。)
エイシンヒカリは逃げた方が良いはずですが、過去データでは逃げ馬の成績が悪いという取捨に迷う状況です。
密かに狙っていた馬ですが、アンビシャスも内枠の良いところに入りました。定番の「前走毎日王冠2016で差し追い込みだった馬」ですから、過去の傾向通りなら、ここは上位候補に1頭になろうかと思います。
昨年の天皇賞秋2015は、僅か0.2秒差の5着ですし、力を付けてきている今年は、それ以上の結果を期待してしまいます。中山記念2016ではドゥラメンテ、大阪杯2016ではキタサンブラックという強い4歳馬相手に差のない競馬をしていますし、ドゥラメンテやキタサンブラックがいないここでは、勝ち負けを期待したいです。
何となくノーマークのときに、あっさりG1勝ちしそうなタイプに思えます。今回は人気薄確実ですが、ここで穴をあけても大きな驚きはありません。
血統は、父方&母方ともに欧州血統ですし、タフな馬場になった方が良いと思います。京都記念2016の勝利ジョッキーインタビューでは「この馬場、走るね」という旨のことを言っていました。京都の芝2200mを2:17.7という時計ですから、かなりタフな馬場だったと思います。
恐らくエイシンヒカリもハナを主張すると思うので、ロゴタイプとエイシンヒカリのどちらが引っ張ることになるのかがポイントになりそうですね。安田記念2016は、逃げがハマった感が否めませんが、今回も軽視されるようであれば穴馬として面白いかもしれません。
過去10年の3着以内では、逃げ馬が2008年のダイワスカーレットのみということを考えると、逃げ先行しそうなロゴタイプは積極的に狙えないところですが…。
実績的には、勝ち負け候補の1頭でしょう。マイルチャンピオンシップ2015~香港マイル2015を勝ったムーア騎手が騎乗予定となっているのは心強いですね。
ただ過去データ的には、あくまで押さえ候補という感じがします。過去10年の天皇賞秋3着以内では、前走札幌記念組は全て1着馬でした。これは過去10年以前から続く傾向です。天皇賞秋で馬券圏内に来る馬は、叩きであっても札幌記念は勝ち切るような馬ということかもしれません。
アンビシャスと同様、「前走毎日王冠2016で差し追い込みだった馬」ですから、傾向からは押さえておきたい馬だと思います。
もともとポテンシャルがかなり高く評価されていた馬でしたが、牝馬クラシックではあまり良い結果を残せませんでした。その後、2走前のエプソムカップ2016では馬が変わったかのような強い勝ち方を見せました。大外8枠18番から圧勝。休養を挟んだ前走毎日王冠2016では、アンビシャスやステファノスなどG1好走歴のある馬を抑えての勝利でした。
今メキメキと力を付けてきている馬だと思うので、G1を勝つならここという感じがします。控えめに考えても、どうにか好走を期待したいところだと思います。
同じ4歳世代のドゥラメンテ(引退)と並んで高い評価をされてきた馬です。
マイルが合いそうな馬だと思っていただけに、前走安田記念2016の負け方は不可解ですが、実績では勝ち負け候補ではないでしょうか。過去、ドバイターフ(旧ドバイデューティフリー)を勝った日本馬は、アドマイヤムーン(2007年)とジャスタウェイ(2014年)がいます。この2頭と同等の成績をドバイで残していると考えると、無視は出来ないですね。
ミルコに乗り替わってからアッサリ優勝というのも、良くありそうなパターンでもあるので、ここは押さえておきたいですね。
前走毎日王冠2016は、外差し馬場の中で、最後の直線でスムーズさを欠いて能力を出し切れていないレースでした。それでも残り200mから、内の馬群をわってグイグイ伸びてきていたので、毎日王冠2016組の穴馬はステファノスではないかと思っています。
昨年の天皇賞秋2015は、2着に好走しているように、コース相性自体は良さそうです。あとは、この外枠(8枠14番)とルージュバックやアンビシャスとの差をどこまで詰めることができるかでしょう。
買い方
◎⑨ルージュバック
○⑫リアルスティール
△①エイシンヒカリ
▲⑭ステファノス
本命は前走毎日王冠2016を完勝したルージュバックにしました。前走毎日王冠2016で差し追い込みだった馬は狙い目ですし、今年は速い流れになり、差し追い込みが決まるのではないかと予想しました。
その他、ミルコに乗り替わりのリアルスティール&逃げ馬エイシンヒカリの海外G1実績馬2頭を押さえました。ドゥラメンテやキタサンブラックと好勝負をしてきたリアルスティールがミルコ騎乗&中穴というのは、オッズ的には楽しみが大きいですね。
最後に、前走毎日王冠2016組からステファノスも押さえました。枠と前走の着順が嫌われてか、人気も落ち着きそうですし、少波乱期待で押さえようと思います。
3連複 ◎ – ○▲△ – ○▲△ 計3点
3連単 ◎ → ○▲ → ○▲ 計2点
合計5点
結果
馬券的には、2着、3着、7着、12着でした。
本命◎ルージュバックは7着でした。
着順 | 馬番 | 性齢 | 馬名 | 人気 | 前走 |
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1 | 8 | 牡5 | モーリス | 1 | 札幌記念(G2) 2着(0.3) |
2 | 12 | 牡4 | リアルスティール | 7 | 安田記念(G1) 11着(1.0) |
3 | 14 | 牡5 | ステファノス | 6 | 毎日王冠(G2) 5着(0.8) |
モーリス強い!そういうレースでした。最後の直線、モーリスが絶好の手応えだったので、馬券的には諦めざるを得ませんでした。規格外の馬ですが、叩きとはいえ札幌記念2016 2着から完勝するのは、まさに格上の貫禄勝ちですね。
本命ルージュバックは、直線に入ってからの進路でスムーズさを欠いていました。馬群に包まれて、終わった感じがします。馬は能力を出し切れていないように見えたので、また次走に期待したいですね。
2~3着には、押さえていた穴馬のリアルスティールとステファノスが来てるだけに、何とも後味の悪い結果となりました。ステファノスが中穴評価というのは分かりますが、ミルコ騎乗のリアルスティールが7番人気とは、一般的には盲点になっていたのかもしれません。
レース後の話でありましたが、エイシンヒカリはレース前からイライラしていたそうです。スタートも逃げも強い時のそれとは違ったそうなので、大敗は仕方ないでしょう。今年の天皇賞秋2016は、例年よりもスロー(最初の1000mが60.8秒)で、イレギュラーな結果だったと思います。